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第6回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~メンテナンスと目安~

今回は、シロアリ対策工事後のメンテナンス方法とその目安、特徴について詳しく解説します♪

 

シロアリ対策工事を実施した後も 「これで安心!」とはいかず、定期的なメンテナンスが必要 です。シロアリは再発しやすく、環境によっては防蟻処理をしていても侵入してくることがあります。


1. シロアリ対策工事後のメンテナンスが必要な理由

シロアリ対策工事を行った後も 環境の変化や経年劣化によってシロアリが再侵入するリスク があります。メンテナンスを怠ると、以下のようなリスクが高まります。

薬剤の効果が薄れる
多くの防蟻薬剤の効果は 3~5年程度 で薄れるため、定期的な再処理が必要です。

床下の湿気が増えることでシロアリの温床に
床下の湿気が高まると、シロアリが活動しやすくなり、被害が拡大する可能性があります。

木材や構造の劣化により新たな侵入経路ができる
建物の経年劣化によって、木材の隙間やひび割れが発生し、シロアリの侵入を許してしまうことがあります。

周辺環境の変化による影響
近隣で古い家が解体されたり、新築工事が行われたりすると、シロアリが移動してくるケースもあります。

こうしたリスクを防ぐために、定期的なメンテナンスと点検が重要 になります。


2. シロアリ対策工事後のメンテナンスの種類と目安

シロアリ対策工事後のメンテナンスは、工事の種類によって異なります。それぞれの工法ごとのメンテナンスの目安と特徴を解説します。

① 薬剤処理(化学的防蟻処理)のメンテナンス

メンテナンスの目安

  • 一般的な薬剤5年ごと に再処理が必要
  • ホウ酸処理:基本的に再処理不要だが、水濡れがあった場合は再処理が必要

メンテナンスの特徴

  • 薬剤の効果は時間とともに分解されるため、定期的な再処理が必須。
  • ホウ酸は水に弱いため、水漏れや湿気管理が重要 になる。

推奨されるメンテナンス方法

  • 5年ごとの薬剤再処理(専門業者に依頼)
  • 床下の湿気管理を徹底(換気や調湿剤の使用)

② 物理的防蟻処理(防蟻シート・基礎パッキン・ステンレスメッシュなど)のメンテナンス

メンテナンスの目安

  • 半永久的に効果を発揮するが、5年に1回は点検推奨

メンテナンスの特徴

  • 施工時に適切に設置されていれば効果が持続する。
  • 建物の動きや地震などによって隙間ができる可能性がある。

推奨されるメンテナンス方法

  • 5年ごとの詳細点検(施工部分のズレや破損がないか確認)
  • 定期的な床下環境のチェック(湿気やカビの発生がないか確認)

③ ベイト工法(シロアリ駆除用の毒餌設置)のメンテナンス

メンテナンスの目安

  • 3~6か月ごとに定期点検
  • ベイトの劣化に応じて交換

メンテナンスの特徴

  • シロアリの活動状況に応じて、ベイトの交換が必要。
  • 放置すると効果がなくなるため、定期的な監視が重要。

推奨されるメンテナンス方法

  • 3~6か月ごとの定期点検(業者によるチェックが望ましい)
  • ベイトの交換を適宜実施(劣化した場合は即交換)

3. シロアリ対策の効果を持続させるための追加メンテナンス

① 床下の湿気管理を徹底する

  • 床下換気口を塞がない(物を置かないようにする)
  • 調湿材を設置(湿度の高い地域では特に有効)
  • 床下換気扇の導入(自然換気が不十分な場合に効果的)

② 建物の定期点検を行う

  • 外壁や基礎にひび割れがないか確認
  • 木部の劣化をチェック(軒下やデッキなど)
  • 水漏れ・雨漏りのチェック(シロアリの好む環境を作らない)

③ 侵入リスクを減らす環境づくり

  • 家の周囲に木材を放置しない(古材や枯れ木はシロアリを引き寄せる)
  • 庭の植栽管理を徹底する(シロアリの発生源になりやすい)
  • 古い建物の解体や工事があった場合は特に注意

4. シロアリ対策工事後のメンテナンスまとめ

対策方法 メンテナンス頻度 主な注意点
薬剤処理 5年ごとに再処理 薬剤の劣化に注意
ホウ酸処理 基本不要(ただし水濡れ時は再処理) 水漏れ・湿気対策が必須
物理的防蟻処理 5年ごとに点検 施工部分のズレや破損に注意
ベイト工法 3~6か月ごとに点検・交換 定期的に監視しないと効果が薄れる

シロアリ対策工事をした後も 定期的なメンテナンスと点検を怠らないことが、長期間の防蟻効果を維持するポイント です。適切なメンテナンスを行い、大切な住まいをシロアリ被害から守りましょう!

 

 

第5回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~耐久性~

今回は、シロアリ対策工事後の耐久性について詳しく解説し、長期間にわたって効果を持続させるためのポイントを紹介します♪

 

シロアリ対策工事は、住宅の耐久性を維持するために欠かせない重要な施工ですが、施工後にどれくらい効果が持続するのか気になる方も多いでしょう。


1. シロアリ対策工事の種類と耐久性の違い

シロアリ対策工事には主に 「薬剤処理」「物理的防蟻処理」 の2種類があり、それぞれ耐久性が異なります。

① 薬剤処理(化学的防蟻処理)

薬剤を使用してシロアリを駆除・予防する方法です。使用する薬剤の種類によって効果の持続期間が変わります。

  • ピレスロイド系薬剤(約3~5年)
  • ネオニコチノイド系薬剤(約5年)
  • フェニルピラゾール系薬剤(約5~10年)
  • ホウ酸処理(長期効果あり・再処理不要の場合も)

▶ 耐久性のポイント

  • 一般的な薬剤は 5年ごとに再処理 が推奨される。
  • ホウ酸処理は雨や水漏れがない限り 半永久的な効果 を発揮するが、定期点検が必要。

② 物理的防蟻処理

薬剤を使わず、シロアリの侵入を防ぐ方法です。

  • 防蟻シート・メッシュ(半永久的)
  • 基礎パッキン工法(半永久的)
  • ベイト工法(定期点検が必要)

▶ 耐久性のポイント

  • 施工時の品質が重要。隙間があるとシロアリ侵入のリスクが高まる。
  • 定期的な点検とメンテナンスで長期間の効果を維持できる。

2. シロアリ対策の耐久性を高めるメンテナンス方法

シロアリ対策工事後の耐久性を保つためには、適切なメンテナンスが不可欠です。

① 5年ごとの薬剤再処理(薬剤処理の場合)

多くの薬剤は 5年程度 で効果が薄れるため、専門業者による再処理が必要です。特に木部への処理は劣化しやすいので注意が必要です。

② 定期的な点検(年1回推奨)

シロアリの被害は 発見が遅れると被害が拡大 するため、年に1回の定期点検をおすすめします。

点検時にチェックすべきポイント

  • 基礎や床下の湿気レベル(湿気が高いとシロアリが発生しやすい)
  • 木部の異変(空洞音・食害の跡)
  • シロアリの羽アリが発生していないか

③ 湿気対策を徹底する

シロアリは湿気の多い環境を好むため、以下の対策が有効です。

  • 床下換気口の確保(物を置かずに風通しを良くする)
  • 調湿材の設置(湿気がこもりやすい場合に有効)
  • 雨漏りや水漏れのチェック(水分があるとシロアリを引き寄せる)

3. シロアリ被害を防ぐための追加対策

① 防蟻塗料の活用

木材に浸透する 防蟻塗料 を使用することで、長期間シロアリの侵入を防げます。特に新築時やリフォーム時に取り入れると効果的です。

② ベイト工法の併用

物理的防蟻処理だけでは不安な場合、ベイト工法(毒餌を使った駆除方法) を定期的に設置することで、予防効果を高められます。

③ シロアリに強い木材を使用する

檜(ヒノキ)、ヒバ、ケヤキ、栗などは シロアリに強い木材 とされており、リフォーム時に取り入れることで耐久性を向上させることができます。


4. シロアリ対策工事の耐久性を最大化するために

  1. 適切な施工方法を選ぶ(薬剤+物理的防蟻処理の併用が理想)
  2. 5年ごとの再処理と年1回の点検を欠かさない
  3. 湿気対策を徹底して、シロアリが寄り付かない環境を作る
  4. 防蟻塗料やベイト工法の併用でさらなる対策を
  5. シロアリに強い木材を選び、長期的な耐久性を確保

シロアリ対策工事をしたからといって 100%安心できるわけではなく、定期的な点検とメンテナンスが重要 です。適切な管理を行い、大切な住まいを長持ちさせましょう!

 

 

ホウ酸処理3件

本日は武蔵村山市・相模原市・松戸市でホウ酸処理を施工しました。

第4回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~予防~

今回は、シロアリの予防方法について、基礎知識から最新の防蟻技術まで深く掘り下げて解説します♪

シロアリは、木造住宅の大敵として知られています。毎年、日本国内では数十万件のシロアリ被害が報告され、修繕費用は数千億円規模に達するとも言われています。シロアリ被害を受けると、住宅の基礎や柱が食害され、最悪の場合、建物が倒壊する危険性もあります。

しかし、シロアリの被害は事前に予防することが可能です。適切な対策を講じることで、住宅の耐久性を保ち、長く安心して住むことができます。


1. シロアリの生態と被害のメカニズムを知る

① 日本で問題となるシロアリの種類

日本で特に被害を引き起こすのは、以下の3種類のシロアリです。

  1. ヤマトシロアリ(全国に分布)

    • 湿気の多い木材を好む。
    • 地面から侵入し、床下や柱をゆっくりと食害する。
    • 加害速度は遅いが、長期間にわたると深刻なダメージを与える。
  2. イエシロアリ(関東以南の温暖地域に分布)

    • 乾燥した木材でも食害する強力なシロアリ。
    • 大規模なコロニーを形成し、建物全体に被害を及ぼす。
    • 加害速度が速く、一度侵入すると被害が広がりやすい。 
  3. アメリカカンザイシロアリ(主に本州、四国、九州、沖縄に分布)
  • 他のシロアリとは異なり、土壌に巣を作らず、乾燥した木材の中に巣(コロニー)を形成する。
  • 建物内部の木材や家具に直接巣を作り、内部を食害するため、建築物に大きな損傷を与える。
  • 加害スピードは遅く、木材の表面は食べないため外見からは被害に気づきにくく、知らないうちに被害が拡大する恐れがあります。

予防のポイント:どのシロアリが脅威となるのかを知り、それに応じた対策を講じることが重要。


2. シロアリの侵入を防ぐ基本対策

① 家の構造と環境をシロアリが嫌う状態にする

シロアリは、湿気・暗闇・木材を好みます。これらの条件を取り除くことで、被害リスクを大幅に下げることができます。

1. 湿気対策を徹底する(床下の湿度管理)

  • 通気を確保し、通気を良くする。
  • 24時間換気を設置し、湿度を下げる。
  • 家の周囲に水たまりやぬかるみを作らない。
  • 雨漏りや水漏れを早めに修理する。

2. 木材の直接接地を避ける

  • 基礎部分にコンクリートを使用し、地面からの直接侵入を防ぐ。
  • ウッドデッキや庭の木材部分は、防蟻処理を施す。
  • 薪や木材を直接地面に置かず、シロアリの住処にしない。

3. 防蟻処理された建材を使用する

  • ヒノキやヒバ・スギなど、シロアリが嫌う成分を含む木材を使う。
  • ホウ酸処理を施した木材を採用する(効果が長期間持続)。

3. シロアリの侵入経路を塞ぐ「物理的防蟻対策」

シロアリは、わずか1mmの隙間からでも侵入するため、物理的なバリアを作ることが重要です。

① 防蟻シート・「シロアリエンキリテープ™」・防蟻コーキングの設置

  • 基礎部分にシロアリ専用の防蟻シートを敷設し、物理的な侵入を防ぐ。
  • 断熱材天端に「シロアリエンキリテープ™」を貼り付け。
    1.無機系の銅配合により、長時間持続する優れた防蟻効果
    2.モルタルと密着するので、玄関土間の断熱材天端にも最適
  • 防蟻コーキングで水抜き穴・セパレート金具・配管周りなどを塞ぐ。

② コンクリート基礎の適切な施工

  • 住宅の基礎を布基礎ではなくベタ基礎(全面コンクリート)にすることで、地中からの侵入を防ぐ。
  • 基礎部分のひび割れを定期的に点検し、補修する。

4. 薬剤を使った防蟻処理の方法

① 土壌処理(家を建てる前の対策)

  • 建築前の地面に防蟻薬剤を散布し、地中からのシロアリ侵入を防ぐ。
  • アルトリセット200SCを使用すると、長期間効果が持続し、安全性も高い。

② 木部処理(既存住宅の対策)

  • 床下や柱に防蟻薬剤を塗布する
  • 5年ごとに再施工することで、効果を維持する。
  • ホウ酸処理で半永久的に効果を維持する。

③ ベイト工法(毒餌による駆除・予防)

  • シロアリの好むエサ(毒餌)を設置し、巣ごと壊滅させる。
  • 定期的にチェックし、侵入を未然に防ぐ。

5. 最新技術を活用したシロアリ予防

①トレロナATBS

  • シロアリの行動に関する最新の研究結果と技術を組み合わせておりシロアリ防除の専門家が最も効果的なベイト材

② 自然由来の防蟻剤の活用

  • ヒノキやヒバの精油を使った防蟻スプレー。
  • ホウ酸処理された建材で、長期間の防蟻効果を確保。

③ ロボット点検による床下調査

  • 床下に入るのが難しい家では、小型ロボットを使い、シロアリ被害をチェックする技術が発展している。

6. シロアリ予防のチェックリスト

床下の湿気対策(換気・防湿シート)
家の周りの木材や不要な木片を撤去
防蟻コーキング・ 防蟻シート・シロアリエンキリテープの設置
ホウ酸処理された木材の活用
定期的な専門業者による点検


7. まとめ:シロアリ予防は「事前対策」がカギ

シロアリは、一度侵入すると被害が拡大し、修繕には多額の費用がかかります。しかし、適切な予防策を講じることで、被害を未然に防ぐことが可能です。

シロアリ予防の重要ポイント

  1. 湿気を抑え、床下環境を整える。
  2. 防蟻シートやコンクリート基礎で侵入を防ぐ。
  3. ホウ酸処理やベイト工法を活用し、シロアリを寄せ付けない。
  4. IoT技術やロボット点検を取り入れ、早期発見を徹底。

「シロアリ予防=住宅の寿命を延ばす」ことに直結するため、長く快適に暮らすためにも、しっかりとした対策を講じましょう!

 

 

第3回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~歴史~

今回は、シロアリ被害の歴史、日本におけるシロアリ対策の発展、防蟻技術の進化について深く掘り下げて解説します♪

 

シロアリは、木造住宅に深刻な被害をもたらす害虫として知られ、日本では古くからその対策が重視されてきました。シロアリ対策工事は、住宅の耐久性を維持するための重要な施工であり、時代とともに防蟻技術が進化してきました。


1. シロアリ被害の歴史:日本の住宅との長い戦い

① シロアリの生態と日本における分布

シロアリは世界中に生息しており、日本では主に以下の3種類が住宅被害の原因となります。

  1. ヤマトシロアリ(全国に分布)

    • 湿気の多い木材を好み、主に床下や湿った木材を食害する。
    • 地中から侵入し、ゆっくりと被害を拡大させる。
  2. イエシロアリ(関東以南の温暖地域に分布)

    • 加害速度が速く、大規模な被害を引き起こす
    • 乾燥した木材にも被害を及ぼし、建物全体を侵食することもある

 

  1. アメリカカンザイシロアリ(主に本州、四国、九州、沖縄に分布)
    • 他のシロアリとは異なり、土壌に巣を作らず、乾燥した木材の中に巣(コロニー)を形成する。
    • 建物内部の木材や家具に直接巣を作り、内部を食害するため、建築物に大きな損傷を与える。
    • 加害スピードは遅く、木材の表面は食べないため外見からは被害に気づきにくく、知らないうちに被害が拡大する恐れがあります。

これらのシロアリは、日本の気候(高温多湿)に適応しており、古くから木造建築に被害をもたらしてきました


② 古代~中世:木造建築とシロアリ対策の始まり

日本の住宅は、奈良時代(8世紀)から木造建築が主流であり、シロアリ被害は当時から発生していたと考えられます。しかし、この時代の建築物は寺社仏閣のような大規模建築が中心であり、一般住宅の耐久性にはあまり関心が持たれていませんでした。

  • 寺社建築の防蟻対策
    • 礎石建築(地面に直接木材を接触させない)
    • ヒノキの使用(ヒノキはシロアリに比較的強い)
    • 湿気対策としての高床式建築

しかし、一般住宅ではシロアリ被害が頻繁に発生していたと考えられます。


③ 江戸時代:防蟻技術の発展

江戸時代(17~19世紀)になると、木造の長屋や武家屋敷が増え、シロアリ被害が住宅問題として認識されるようになりました。この時代に取られた対策には以下のようなものがあります。

  • 焼き土台の使用:基礎部分の木材を火であぶって表面を炭化させ、防蟻性を高める。
  • 塩や灰の利用木材の周囲に塩や木灰をまくことで、シロアリを寄せ付けないようにする
  • 水はけの改善:家の周囲に溝を掘り、湿気を逃がしてシロアリの発生を防ぐ。

これらの方法は自然由来の対策であり、化学薬剤を用いた防蟻技術が登場するのは近代以降になります。


2. 近代のシロアリ対策(明治~昭和)

① 明治時代:西洋建築の導入と防蟻技術の発展

明治時代(1868~1912年)になると、西洋の建築技術が導入されました。しかし、洋風建築でも木材が多く使用されたため、シロアリ被害は依然として深刻な問題でした

  • 防蟻薬剤の開発

    • この時代に、クレオソート(木材防腐剤)が使われるようになる。
    • 主に鉄道の枕木や電柱の防腐処理として利用されたが、住宅建築にも応用された。
  • コンクリート基礎の採用

    • 木造住宅の基礎部分にコンクリートを用いることで、シロアリの侵入を防ぐ試みが始まる。

② 昭和時代:化学薬剤による本格的な防蟻工事の普及

戦後の復興期(1950年代~)には、住宅建設の需要が急増し、それに伴いシロアリ被害も増加しました。このため、昭和時代には化学薬剤を使用した防蟻対策が本格的に普及しました。

  • 有機塩素系防蟻剤(DDTなど)の使用(1950年代)

    • 高い防蟻効果を持つが、環境への影響が問題視され、後に使用禁止
  • クロルデン系防蟻剤の導入(1960~70年代)

    • 効果が長持ちし、コストも安価だったが、人体や環境への悪影響が指摘され、1990年代に禁止
  • ベイト工法の開発(1980年代)

    • シロアリを直接駆除するのではなく、毒餌(ベイト)を利用して巣全体を壊滅させる方法が登場。

この時期に、防蟻工事が住宅建築の標準工事として組み込まれるようになり、一般家庭でも防蟻処理が行われるようになりました


3. 現代のシロアリ対策(平成~令和)

① 環境に優しい防蟻技術の進化

近年では、人体や環境に配慮した防蟻技術が求められるようになり、新たな対策が登場しています。

  • ホウ酸系防蟻剤(安全性が高く、長期間効果が持続)
  • 物理的防蟻シート(シロアリエンキリテープ)(薬剤を使わずシロアリの侵入を防ぐ)
  • 自然由来の防蟻材(ヒバ油・ヒノキ精油)(天然成分による防蟻効果)
  • ベイト材(トレロナATBSなど)

4. まとめ:シロアリ対策工事の歴史と未来

シロアリ対策工事の歴史は、日本の木造住宅を守るための技術の進化の歴史でもあります。

  1. 古代~江戸時代:自然素材を活用した防蟻対策(礎石、焼き土台、塩・灰)。
  2. 明治~昭和:防蟻薬剤(クレオソート、DDT、クロルデン系)の導入。
  3. 平成~令和:環境に優しい防蟻技術(ホウ酸、防蟻シート、ベイト材)の発展。

これからのシロアリ対策は、環境負荷を抑えながら、より持続可能な防蟻技術を開発することが求められるでしょう。シロアリ対策工事は、今後も住宅の安全性を確保するために欠かせない存在であり続けます。

 

 

新築ホウ酸処理

東京都練馬区・板橋区 神奈川県横浜市で新築住宅の全構造材処理を施工しました。

第2回シロアリ駆除雑学講座

皆さんこんにちは!

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

シリーズ2: シロアリ被害の見分け方

 

 

今回は、シロアリ被害を早期に発見するためのポイントを詳しく解説します。

家を守る第一歩は、シロアリの存在をいち早く見つけることです。

 


1. 被害のサインをチェック!

 

 

シロアリ被害は一見わかりにくいですが、家の中にいくつかのサインが現れることがあります。

以下のポイントをチェックしてみましょう。

 

① 床がフカフカする

 

  • 違和感を感じる場所: 床を歩いたとき、特定の箇所でフカフカとした感触がある場合、シロアリが木材を食べて内部が空洞化している可能性があります。

 

  • 柱を叩いて確認: 柱を軽く叩くと「空洞音」がする場合も、シロアリの仕業かもしれません。

 

② 木材に筋状の跡がある

 

  • 筋状の模様: シロアリが木材を食べた後には、内部に細かい筋状の跡が残ります。特に、家具や床下の木材に注意が必要です。

 

③ 羽アリを見かけた

 

  • 時期に注目: 春や初夏にかけて、羽アリを室内や家の周囲で見かけたら要注意。羽アリはシロアリの巣の一部が新しい住処を探すために飛び立ったものです。

 

  • アリとの違い: 羽アリと普通のアリを見分けるには、羽の形状や体の色を見ることがポイントです。シロアリの羽は左右が同じ大きさですが、普通のアリは前の羽が大きい特徴があります。

 


2. なぜ早期発見が大切なの?

 

 

シロアリ被害は進行が早く、発見が遅れると家全体に大きな影響を及ぼすことがあります。

以下の理由から、早期発見が重要です:

 

  • 修復費用の削減: シロアリ被害が進行してからでは修理費用が高額になることも。被害が広がる前に対処することでコストを抑えられます。

 

  • 家の耐久性を維持: シロアリによって家の柱や梁が弱くなると、耐震性に影響が出ることがあります。早めの対応で構造を守りましょう。

 

  • 再発防止: 早期発見・駆除を行うことで、再発を防ぐための予防策も講じやすくなります。

 


3. シロアリ被害が疑われたらどうする?

 

 

もし上記のサインを発見したら、自己判断だけでなくプロに相談することをおすすめします。

専門業者による調査は、被害の範囲や種類を正確に把握できるため、適切な対応が可能になります。

 

  • 無料調査を活用: 多くのシロアリ駆除業者では無料の現地調査を提供しています。まずは気軽に問い合わせてみましょう。

 

  • 被害箇所の記録: 発見した箇所を写真に撮るなどして記録しておくと、業者との打ち合わせがスムーズです。

 


次回予告!

 

 

次回は「シリーズ3: シロアリ駆除の方法と流れ」をお届けします!

シロアリ駆除がどのように進められるのか、実際の作業内容をわかりやすく解説します。

家を守るための具体的な対策を知りたい方は、ぜひチェックしてくださいね!

 

 

 

以上、第2回シロアリ駆除雑学講座でした!

次回の第3回もお楽しみに!

 

 

 

第1回シロアリ駆除雑学講座

 

皆さんこんにちは!

JAST株式会社、更新担当の中西です。

 

いよいよ寒くなってきましたが、皆さん元気に過ごされていますか?

風邪をひかないよう、防寒対策を徹底していきましょう!

さて、本日からシリーズ更新が始まります!

 

 

JAST株式会社監修!
シロアリ駆除・予防雑学講座!

 

 

シロアリ駆除に関する豆知識を毎回少しずつお届けしたいと思います。

記念すべき第1回目のテーマは!

 

 

シリーズ1: シロアリ駆除ってどんなサービス?

 

「シロアリ駆除」という言葉を耳にしたことがあっても、具体的に何をするサービスなのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?

今回は、シロアリ駆除の基本について分かりやすくお話しします!

 


1. シロアリってどんな害虫?

 

 

シロアリは木材を主食とする害虫で、私たちの家に大きな被害をもたらします。

特に床下や壁の内部、見えにくい場所で活動するため、気づかないうちに家の構造が危険な状態になっていることも…。

以下の特徴がシロアリの厄介なポイントです:

 

  • 見えにくい場所で活動:床下や壁の中など、目に見えないところで木材を食害します。

 

  • 湿気を好む:特に湿気の多い場所に発生しやすく、湿度の高い地域や梅雨時期は要注意。

 

  • 家全体に影響:柱や梁が弱くなると家の耐震性が低下する可能性があります。

 


2. シロアリ駆除とは何をするの?

 

 

シロアリ駆除は、発生したシロアリを駆除するだけでなく、再発を防ぐための予防対策も含まれるサービスです。

以下の2つの主要な対応方法があります:

 

  • 予防
    新築時や定期点検の際に行う、これからのシロアリ発生を防ぐ対策です。薬剤の塗布やバリア工法などが用いられます。

 

  • 発生駆除
    すでにシロアリが発生している場合に行う駆除作業です。特殊な薬剤やベイト(毒餌)を使用して巣ごと駆除します。

 


3. シロアリ駆除・予防が必要な場面

 

 

シロアリ駆除は、以下のようなタイミングで利用されることが多いです:

 

  • 新築時の予防対策
    家を建てるときに予防処置を行うことで、将来的なシロアリの被害を防ぎます。

 

  • 中古住宅購入後の点検
    購入した住宅が以前シロアリ被害を受けていたかどうか、また現在の状態を確認するための点検が重要です。

 

  • 床下や壁の傷みが見つかったとき
    例えば、床を歩いたときにフカフカしていたり、壁に空洞音がする場合はシロアリ被害の可能性があります。

 


4. シロアリ駆除・予防のメリット

 

 

シロアリ駆除を行うことで、以下のようなメリットがあります:

 

  • 家の寿命が延びる
    シロアリ被害を未然に防ぐことで、家の構造を長く保てます。

 

  • 安心して暮らせる
    シロアリの心配がなくなることで、家族全員が安心して過ごせます。

 

  • 資産価値の維持
    シロアリ被害がない家は資産価値が高く、将来的な売却時にも有利です。

 


次回予告!

 

次回は「シリーズ2: シロアリ被害の見分け方」をお届けします。

シロアリ被害を早期に発見するためのポイントを、分かりやすく解説します!

以上、第1回シロアリ駆除雑学講座でした!

次回の第2回もお楽しみに!

 

 

 

 

防腐防蟻処理

埼玉県加須市・神奈川県横浜市都筑区・東京都世田谷区にて新築住宅のホウ酸処理を施工しました

防腐防蟻処理

神奈川県横浜市磯子区・東京都東村山市にて新築住宅のホウ酸処理を施工しました。